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160. なぜイエス様はこんなことをゆるされたのか 1
この三人の兄弟は、いつもいっしょでした。かれらを知っていますか？たくさんアイデアがひらめき、とてもアクティブなマルタ。しずかで、少しはずかしがり屋のマリア。それから、たよりになる弟のラザロです。三人とも、イエス様のことが大好きでした。
イエス様が弟子たちといっしょにベタニアに来た時、イエス様はこの三人の家にも行きました。
この小さな家では、ラザロがとつぜん重い病気にかかるまでは、いつもわらいがたえませんでした。マリアはとても心配そうにラザロのベッドのかたわらにすわっていました。病気のラザロは、もうほとんど話すことができなくなっていました。そして、目をとじました。
マルタはドアから中に入ると、自分の弟の真っ白な顔を見て息を飲みました。
マルタ: 「マリア、このままじゃだめだわ。もうイエス様がさい後のたのみだわ。すぐにイエス様をよばせるわね。」
息せき切りながら、使いの者はヨルダン川にいた主イエス様を見つけました。
使いの者: 「イエス様、急いで来てください！マリアとマルタが、わたしをつかわしました。ラザロが病気です。急いで来てください。そうしないと、かれは死んでしまいます！」
イエス様はこの三人の兄弟をあいしていました。しかし、イエス様はすぐにはかれらの所には行きませんでした。イエス様は弟子たちとともに、もといた場所をはなれずにいました。数日間、待っていました。
イエス様: 「さぁ、行こう。ラザロはねむりについた。かれを起こしに行く。」
弟子: 「ねむっているのなら、きっともうすぐよくなるんじゃないですか。」
イエス様: 「わたしの言ったねむっているというのは、ちがった意味だ。ラザロは死んだのだ。」
弟子: 「死んだ？」
イエス様: 「わたしは、その場にいなかったことをよろこんでいる。なぜなら、あなたがたはそれによって、わたしをしんじることを学習するからである。」
弟子たちは、わけがわからなくなりました。ラザロが死んだのに、イエス様はよろこんでいました。かれらはイエス様をしんじることを、それによって、どのように学習すべきだったのでしょうか？たとえ、さい悪の事たいになっても、たとえ、イエス様が何を意図しているのか分からなくても、それでもイエス様をしんらいすべきだと、イエス様は言いたかったのでしょうか？
ラザロは、おはかにほうむられました。マリアとマルタは、はげしくなきました。いっしょに悲しみを分かち合う人たちが、大ぜい来ました。かれらは二人の姉妹をなぐさめたかったのでした。
ここであなたに一つ問題を出したいと思います。
この問いについて、しかし一度よく考えてください。
もしイエス様が、あなたのおいのりをすぐに聞いて下さらなくて、あなたを助けて下さらなかったらどうしますか？
それどころか、もしイエス様が、さい悪な事たいが起こることをゆるしたら、あなたはどうしますか？
あなたは、それでもイエス様があなたをあいしているとしんじますか？
考えてみてください。それから、次の回はこの話のつづきだということを、わすれないでくださいね。
登場人物: 語り手、マルタ、使いの者、イエス様、弟子
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