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Home -- Japanese -- Perform a PLAY -- 117 (Sad Christmas memory 1)

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117. 悲しいクリスマス 1


アネットは、ふとんの中でね返りをうちました。その時とつぜん、思い出したのです。「クリスマスだ。」急いで起き上がりました。

アネット: 「ダニ!ダニ、どこにいるの?」

ダニ: 「早くドアの所に来て、アネット。」

アネット: 「外で何してるの?かぜひいちゃうわ。」

ダニ: 「アネット、サンタさんが来たみたい!アネット、サンタさんはぼくたちの住んでいる山おくには来ないって言ってたでしょ。だけどぼく、赤いスリッパを外においておいたの。サンタさん、ぼくにも何か持って来てくれたよ。」

アネットはそれを見ました。雪のように真っ白な子ねこがやわらかいスリッパの中にくるまっています。ダニはそれを家の中につれて入りました。

ダニ: 「このねこ、ユキちゃんっていう名前にする。あぁ、うれしいな。」

ダニはユキにあたためたミルクをやり、アネットはおばあちゃんの大きなゆりいすにすわってそのネコをながめていました。アネットは、数年前のクリスマスを思い出していました。

その当時、アネットは七さいで、近所のおばさんやその息子のルカスといっしょに、かの女は教会に行きました。みんなで歌を歌い、ぼくし先生が赤ちゃんのイエス様の話をしてくれて、とてもすてきな時間でした。ただ、真っ黒なかみでよくばりな男の子のルカスだけは、かの女は、がまんできませんでした。ルカスはアネットにクマのかたちのレープクーヘンというおかしをせがみました。でもアネットはかれにあげませんでした。少しのかけらも!アネットは、雪道をとぼとぼと歩いて家に帰りました。クリスマスの夜がとても楽しみでした。しかしお父さんの悲しそうな顔を見て、息を飲みました。

アネット: 「ママ、具合悪くなったの?」

お父さん: 「うん、アネット、ママは重い病気だ。君のことをよんでるよ。」

アネットはしずかにお母さんのふとんに近づきました。お母さんが弱よわしい声で言ったことを決してわすれません。

お母さん: 「アネット、あなたにプレゼントがあるの。あなたの小さな弟よ。よくめんどうを見てあげてね。」

アネットはその赤ちゃんをうでにだきました。それは何を意味したのでしょうか?後でお父さんがかの女の所に来ました。

お父さん: 「アネット、ママはもう長くはわたしたちのもとにはいられないんだ。ママはクリスマスを天国でおいわいすることになるだろう。ママはね、もうすぐ死んでしまうことを知っていて、それで君に小さなダニをたくしたんだ。」

お父さんのうでの中で、アネットはなきつかれてねむってしまいました。悲しいクリスマスでした。

アネットは物思いにふけりすぎていたので、おばあちゃんが部屋に入って来たことに、まったく気づきませんでした。

ダニ: 「おばあちゃん、天国の話をしてくれる?」

ダニは、おばあちゃんがそのすばらしい、だれもなみだを流すひつようのない場所の話をするのが好きでした。

しかしアネットの心の中には、ルカスとのけんかが引っかかっていました。

それで、イエス様が入るすき間がありませんでした。だから、すべてはもっとずっとひどくなってしまいました。

次の回で、この話のつづきが聞けますよ。


登場人物: 語り手、アネット、ダニ、お父さん、お母さん

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